2015年11月13日金曜日

11/5(木) 失禁研究会さまご出演回〜ユリアラビリンスを体感させてもらいました

最近ブログ更新を怠っていてすみません。
前期の内容もまだ全部書ききれていませんね!?(早く書きます)

後期ですが、学食テレビも色々と様変わりしました!

火曜:学食テレビを指導している情報・通信工学科の成見先生による、情報番組
木曜:突撃!隣の研究室
金曜:色々なところに行ってインタビューしている番組

という具合です。詳しい内容が気になる方は、ぜひお昼休みに生協食堂へお越しくださいね!(`・ω・´)

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さて。
最近、また新たに電通大の名前をひときわ轟かせてくれるニュースがありました。

尿意と失禁感を再現 VR技術を使った失禁体験装置「ユリアラビリンス」が異彩を放ちすぎ - ねとらぼ  @itm_nlabさんから

 どうやら電通大の「失禁研究会」なる団体が、失禁体験装置「ユリアラビリンス」で出展したという話です。さらに詳しい記事も発見しました。


 ちなみに学外向けの方にお伝えしておきますと、弊学に「失禁研究会」なる組織は、サークルや同好会の形では存在しておりません。
 だからこそ、私を含めた学内関係者も驚いたわけです。「どこやねん、この組織。」……と。

 そしてその謎に包まれた団体「失禁研究会」が製作した「ユリアラビリンス」なる装置が、IVRC2015で総合3位とコロプラ賞のW受賞したという話です。
(IVRC2015:『国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト』という、毎年開催されている日本バーチャルリアリティ学会が主催の国際的な大会であります。)

 そういったニュースを読んで個人的にも「ユリアラビリンスとはいったいどういう装置なのだ……。」と興味がそそられていたところに、「体験しますか?」という非常にありがたい申し出をいただいたので、行ってきました「失禁研究会」さま!!!!!
 今回はそのお話をさせていただきます〜!

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1.どうやってオファーをとったの
 ちょうど相互フォローしている後輩くんが失禁研究会メンバーだったこともあり、興味を持っている旨の呟きをしたところ、トントン拍子にリーダーさんと相互フォローして実際にお会いする運びとなりました。
  
 私も実際にお会いするまでは「“失禁研究会”か…どんな人なんだろう……。」と若干緊張しましたが、お会いしてみると話し振りも非常に誠実な物言いの人で、真摯に研究に取り組んでいらっしゃる人なんだなということが凄くよく伝わりました。
 そしてますます「これは放送を実現させるしかない」という気持ちが湧いてきたので、学食テレビの方に改めて持ち帰ったわけです。

2.どのようにしてご出演の運びとなったの
 たいへんでした。ほんとうに、たいへんでした。
   
 まず流す場所です。生協食堂ですからね。しかもお昼休みでごった返す時間ですからね。NGワードの制定や、体験装置もどこまで映していいか?と学食テレビ側の中で凄まじい打ち合わせとやりとりが起きました。

 失禁研究会のリーダーさんとは上に書いた最初の顔合わせ、当日のスタッフ、そして放送当日も含めて計3回も打ち合わせさせていただきました。お忙しい中、本当にギリギリまでありがとうございました……。
 
 しかしなぜこの話が通ったのかといま改めて振り返って考えたところ、大きく分けて2点でした。失禁研究会さんの紹介も含めて、以下に記します。

 まず一つ目、このユリアラビリンス開発に取り組んだきっかけや内容が、非常にまじめなものだったから。
 
 どういうものだったのか。その前に簡単に電気通信大学の話をしますと、この大学はロボットやプログラミング、電気を学びたくて入る人が比較的多い理系大学です。毎年11月下旬には、電通大が存在している調布市の名前を借りて、調布祭と呼ばれる学園祭が行われています。(とても雑な説明です)
 そして弊学の中でロボットを作る学生組織として一番大きいところが、ロボメカ工房というサークルです。ロボメカ工房さんのサイトを見ると、さらに組織の中で12個の部隊に分かれて活動されているんですね。そしてロボメカ工房さんでは毎年調布祭で部隊ごとに分かれて出し物をするそうです。

 話に戻ります。今回最初に打ち合わせさせていただいた失禁研究会のリーダーさんは、もともとそのロボメカ工房のVR(ヴァーチャルリアリティ)部隊の人なんですね。
 そして昨年調布祭出展における話し合いで「VR部隊から何を出展するか」という議論の際、リーダーさんの先輩から「老人体験ができるものがあれば、おもしろいのではないか」という意見が出たそうです。
 “老人体験”とは耳慣れない言葉ですが、つまり年齢を重ねて身体が不自由になった人の気持ちを知るために、あえて動きが鈍くなるような装置を身につけたり、車いすに乗ってみたりすることです。そしてVR部隊の皆さんは「お年寄りの方は排尿前現象を認知することが難しい。この感覚を取り戻すために、失禁をしているかのような装置があれば役に立つのでは。そしてそうでない方向けに失禁をしてしまったことに対して“恥ずかしい”という感覚を得るのにも役立つのでは。」という発想がきっかけだったそうです。
 例えば介護関係の専門学校では、実際に介護用オムツを履いて老人体験をしようという実習があるそうですが、失禁まではどうしても至れないのだそうです。そこでこういった装置があれば、擬似的に体験することで「恥ずかしい」という感覚をリアルに享受し、介護される側の気持ちになって介護を行え、より深みのあるコミュニケーションが取れるのではないかという試みだったそうです。
 そしてその装置「ユリアラビリンス」を作るために、ロボメカ工房VR部隊の中でさらに「失禁研究会」という一つのチームを作ることにしたのであり、「失禁研究会」があって「ユリアラビリンス」を作ったのではない、ということを教えてもらいました。なるほど謎が解けたぞ。
 そして昨年の調布祭公開において、その当時から体験者の方々に「これは介護だけでなく、例えば幼児のオムツトレーニングを必要とする保育関係や、医療関係にも使えるのでは。」と注目を浴び、そこからIVRC出展までさらに進めていたということだったそうです。
 ちなみに「なぜこのような動揺が走る名前にしたんですか?」と尋ねたところ、「インパクトがある方が、より興味を持ってもらいやすいかと思いました。」と答えてもらいました。各種ヴァイラルメディアに対しては、まんまと作戦通りだった模様ですね笑


 二つ目は繰り返しになりますが、リーダーさんの話し振りが非常に誠実で、研究に対して真摯に取り組まれていることがよく伝わったからというところだったと思います。
 そんなのあんたの依怙贔屓もあるんじゃないですかと言われたらそこまでですが、一応申し上げますとリーダーさんとはこの打ち合わせが初対面だったんですね。
 正直なところ、私もリーダーさんとお会いするまではやはりチーム名や扱う内容から、お昼の生放送は大変厳しいかもなとは思っていました。
 しかし実際にリーダーさんとお会いしてお話を聞いてみて、「研究内容もチームの方達も大変素晴らしいのに、名前だけが一人歩きしている。これはぜひ今回のご出演を機に理解が深まってほしい!!!!」と心から思ったので推せました。極端な話、下卑た人だったら白紙に戻していたと思います。

 あとは学食テレビ側で私が強引に押させていただいたというところですね。懸命に話を聞いてくれた先生ならびにスタッフ各位もありがとうございました。(低頭)


3.本番当日
 失禁研究会の皆様方には1限から装置の組み立てをしてもらいました。ありがとうございました。
 学食テレビのスタッフと先生にも1限から頑張って打ち合わせや準備をしてもらいました。朝早くからお疲れさまでした。

 そして番組構成として装置を体験している様子も映すとのことと、チームの皆さんは散々知り尽くしている体感なので、ぜひ学食テレビスタッフの方どうぞということで、今回は私が僭越ながら体験させていただいたのですが…………………………………………。

 その前に。装置については、先述したNEVERまとめリンクで写真も含めて紹介されているので、そちらをお読みいただけるとより一層わかりやすいかと思います。
 私はまず椅子に座り、首元とおなかにベルトを巻き、水を一杯いただいて待機していました。ベルトがもともと骨盤用ベルトなので、きつくないフィット感。首元のベルトもマジックテープで留められる仕様だったので、全然苦しくありませんでした。(これらがどう機能するかは後述します。)
 打ち合わせのときに「先行研究がないものでしたから、どういった身近な材料を用いればよりリアルな体験が再現できるか、非常に悩んだ。」とお話ししてもらったのですが、いち素人の私から見ても非常にユーザビリティ溢れる工夫を凝らされていて、変に緊張することなく待機できました。

 ユリアラビリンスは先ほど摂取した水が体内でどのような過程を経て、排出されるかという様子をスクリーンで映し出された映像で視認できるのですが、これも素晴らしかったです。
 IVRC2015からの参考動画リンクを貼りますね。


 体内、腸、尿の様子が見事な配色センスで、心から「体内の様子とはわかっていますが、美しいですね〜。」とお伝えしたところ、リーダーさんが頑張って設計しましたと嬉しそうに語ってくれました。本当、1から作るのって大変ですもんね……。

 本番も順調に進行し、失禁研究会のリーダーさんと学食テレビの司会が失禁研究会さんの研究のきっかけ、取り組み、IVRC2015での受賞について……と問題なく語ってくれています。
 そしてずっと待機していた私に話がふられ、「では体験していただきます!」と言われ…………。



 \すごかったです/

 いや本当にお世辞抜きに、「えっ、しちゃった……?」と赤面するレベルでしたね……。

 まず首元のベルトが振動し、それと同時かすぐあとぐらいにお腹のベルトによってぎゅ〜〜っと締め付けられる刺激を受けたあと、股下を通る生暖かい感覚が……という具合でした。
 あと出しで恐縮ですが、私はそこまで特別な加工がされている椅子だと思わず座っていたぐらいなので、どのようにお湯が通るパイプが配置されていたか未だにわかりませんが、伝う感覚とか温度とか、とにかくリアルな感覚でした……。

 おかげさまで真っ昼間からお聞かせできないようなヤバい声を出しかけたんですが、さすがに昼時放送なのでものすごくこらえてこらえてようやく絞り出すように「……すごかったです!!!!!!」と言うのが精一杯でした()
 (ですのでTwitterで私が「快感だった」と言ったとかなんとか呟かれていたようですが、それは事実ではないですねと弁明しておきます。)

 そして解説も終わり、最後に宣伝もしていただいて終了。
 本当にお疲れさまでした!!!


4.振り返り
 今回は事前にあらぬ誤解を避けるために学食テレビTwitterアカウントで告知はあえてしませんでした。その考えが当たったのかあまり大げさにとられることもなく、最初の目的通り、あくまでアカデミックに皆様に伝えることができたのではないかと思います。『学食テレビ、やりおる……』という風に、挑戦的なコンテンツとして受け取ってもらえたかななどと自惚れておきます。

 あと実際生協ではやや音声が多少聞き取りづらいところもあったようですが、むしろ内容的にもそれでよかったのかもしれません。と、学食テレビスタッフ間でもひとまずのまとめとなりました。本当にお疲れさまでした。


 そしてやはり今回の功績者はユリアラビリンス装置開発チーム、失禁研究会さんのご協力なしにはありえませんでした。本当にありがとうございました!
 
 さて今回の学食テレビで取り上げさせてもらった「ユリアラビリンス」ですが、今年の調布祭でも体験できるそうです!!!!
 また、メンバーも鋭意募集中だそうです! ぜひ、発展性のあるデバイス開発に興味ある電通生はいかがでしょうか?(お問い合わせは失禁研究会さんまで宜しくお願いします。メンバーの方々はTwitterアカウント名にて名乗っていらっしゃっているので、検索すれば出てくるそうです。)

それでは毎度恒例、締めの写真。

失禁研究会さんの皆さんと、IVRC2015で受賞された賞状+コロプラさんのクマ!!!!



失禁研究会の皆さん、本当にありがとうございました!!!!!